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■この記事はこんな人におすすめです
- 大腸がん検査を勧められているけれど、下剤や内視鏡がつらそうで避けてきた方
- 「恥ずかしい」「怖い」といった理由で検査をためらっている方
- 50代以上で、そろそろ本格的に健康診断やがん検診を意識している方
- 内視鏡検査が過去に最後まで届かなかったり、強い不快感があった方
- できるだけ体に負担の少ない方法で検査を受けたいと考えている方
👉 一つでも当てはまるなら、この記事があなたの不安をやわらげ、前向きな一歩を踏み出すきっかけになると思います。
☀️はじめに:つらい・怖い・恥ずかしい…その気持ち、よくわかります
「大腸がん検査を受けなきゃいけないのは分かってる。でも、下剤がつらいし、カメラを入れるのも怖い。何より恥ずかしい…」
50代おじさんの僕自身、まさにそう思ってずっと避けてきたんです。
健康診断で「そろそろ大腸がん検査を」と言われるたびに気が重くなり、友人からは「下剤が地獄」「検査が苦しかった」といった話ばかり。
「検査するくらいなら、いっそ放置でもええか…」とさえ思ったこともあります。
でも、大腸がんは日本人にとって身近で深刻な病気。
女性ではがん死亡率の第1位、男性でも第3位。
家族の顔を思い浮かべたとき、このまま見て見ぬふりはできないと決意しました。
そんなときに出会ったのが、”大腸CTコロノグラフィー(CTC)”なんです。
第1章 CTCはどんな検査?──目的と精度、そして普及状況

大腸CTコロノグラフィー(CTC)は、内視鏡を使わずにCTで大腸を三次元的に撮影し、まるで仮想内視鏡のように観察できる検査なんです。
- 大腸がんやポリープの早期発見
- 腸の狭窄や癒着の評価
- 腹部全体や周囲臓器も同時にチェック
検出精度は?


- 6mm以上のポリープ:検出率 80〜90%
- 10mm以上の大きなポリープ:90〜95%(内視鏡と同等レベル)
- 5mm未満:40〜60%(やや劣るが悪性化リスクは低い)
👉 CTCは「治療が必要なサイズの病変」をしっかり見つける検査法なんです。
欧米ではすでに一次スクリーニングとして広く普及。日本でも導入が進み、「検査を避けがちな人」に有効な選択肢として注目されているんです。
第2章 僕が体験した!『つらくない』検査の流れ

前処置
- 内視鏡では 2Lもの下剤 を飲む必要がありますが、CTCは 150〜200ml程度。(これは一番ええ所やと僕は思います。内視鏡の場合はめっちゃ飲まなあかんのです。)
- 専用の検査食 を前日から食べるので、負担が大幅に軽減されます。
当日の流れ
- 肛門から約4〜5cmの柔らかいチューブを挿入
- 炭酸ガスを1500〜2500ml注入して大腸をふくらませる
- 仰向け・うつ伏せでそれぞれ10秒程度CT撮影
- 解析ソフトで3D画像や展開図を作成
検査時間は わずか10〜20分。
終了後は炭酸ガスが体に吸収されて呼気から排出されるので、膨満感もすぐに消えました。
第3章 前処置を助ける技術と、楽に受けられる工夫
タギング法

- 検査前に少量のバリウムやヨード造影剤を飲む
- 残った便や液体に「白い目印(タグ)」がつく
- CT画像で便と病変を区別できる
- 画像処理で便を消すことも可能
👉 これはまるで、汚れたプールを全部掃除する代わりに、汚れた部分に蛍光塗料で印をつけて、上からドローンで撮影するような仕組みなんです。
炭酸ガスの工夫

- 空気より130倍速く吸収される
- 検査後の膨満感や腹痛が少ない
- 吸収されたガスは呼気として自然に排出
👉 「検査後にお腹がパンパン…」という苦しさを大きく減らすのが炭酸ガスです。(空気の場合は、お腹にずっと残ってる感じがして、しんどいんです。でも今は、ほとんど炭酸ガスが使われてます。もちろん内視鏡検査でも炭酸ガスを使います。)
第4章 内視鏡との違いと被ばくについて


大腸CTコロノグラフィー(CTC) | 大腸内視鏡検査 | |
検査の負担 | 少ない | 大きい |
下剤の量 | 少量(150〜200ml) | 大量(約2L) |
検査時間 | 約10〜20分 | 20〜60分 |
病変の治療 | 不可(診断のみ) | 可能(生検・切除) |
被ばく | 数mSv台(胸部CTと同程度)※低線量なら1〜5 mSv | なし |
不快感 | 少なめ | 強め(鎮静剤を使うことも) |
👉 CTCは「診断用」、内視鏡は「診断+治療用」。両者を使い分けるのがベストだと思います。
被ばくって大丈夫?

- 一般的には 4〜12 mSv程度
- 低線量プロトコルなら 1〜5 mSv
参考:飛行機で東京〜ニューヨークを往復すると 約2〜3 mSv。
👉 CTCは飛行機で数回往復する程度の被ばく量です。
このレベルは胸部CTと同程度で、過度に心配する必要はありません。
第5章 おすすめの受け方と対象者

こんな人におすすめ
- 高齢者や心肺機能が低下している方
- 内視鏡に強い抵抗感がある方(恥ずかしい・怖い)
- 検診で便潜血が陽性になった方
- 内視鏡が最後まで届かなかった経験のある方
- 腹部の不定愁訴があり、大腸+周囲臓器を同時に確認したい方
賢い受け方:交互受診
- 1年目:CTCでスクリーニング
- 翌年:内視鏡で確認と治療
- その後:交互に繰り返す
👉 個人的には”「負担の少なさ」と「治療の即応性」を両立できる賢い方法”だと思います。
まとめ:勇気の一歩が未来を守る

大腸がんは、早期に見つければ高い確率で治せる病気です。
それでも「恥ずかしい」「下剤がつらい」「怖い」という理由で検査を避ける人は少なくありません。
CTCは、
- 前処置が楽
- 検査時間が短い
- 苦痛や恥ずかしさが少ない
👉 「まず一歩を踏み出すための検査」として最適だと思います。
僕自身、この検査を受けてみて、「もっと早く知っていればよかった」と心から思いました。
恥ずかしさや怖さは、勇気を出せば必ず乗り越えられます。
👉 次にできることはシンプル。かかりつけ医や健診のときに、こう伝えてください。
「大腸CTコロノグラフィーを受けたいんですが」
それが、あなたと大切な人の未来を守る最初の一歩になるはずだと思います。
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