【50代の決断】「自分は時給100円じゃない」──お金の節約より「いのちの節約」を選んだ理由

備えと暮らし/Preparedness & Daily Life

――お金の節約より、時間・脳のリソース・手間を節約する生き方へ

📖 読了目安:11〜13分(コーヒー1杯分)

💡 この記事を読んでほしい人

  • 毎年の税金支払いが面倒に感じる人
  • ポイント還元にこだわって疲れてきた人
  • 「お金より時間のほうが大事かもしれない」と思い始めた50代へ

はじめに──”時給100円”で自分を安売りしていない?

固定資産税の支払いにかかる手間を、あなたの時給に換算するといくらになるか考えたことがありますか?

僕はこれまで、nanacoで税金を払い、チャージでわずか”0.5%”のポイントを稼いできました。(少しでも取り返してやろうと思っていたんです。なんか悔しい気持ちがして…..)
その作業に費やした時間と”脳のリソース”をある日ふと計算してみたんです。そしたら、はっきりしました。

僕の節約作業は、自分の時間を「時給100円」で安売りしているのと同じやった。

そして、こうも思いました。
郵便局や銀行に行って並んで支払うのも、同じように自分の時間を安売りしてるんちゃうか?
行列に並ぶ30分──それも、立派な”自分の労働”です。
ただ働きどころか、自分でお金払って時間を捨ててるようなもんです。

ここで伝えたい結論は、たったひとつです。

お金の節約は大事。
でも、その節約は「自分の時間単価」や「思考の余白」、そして「手間ひま」に見合っているんか?

僕が出した答えは、見合っていなかった。
だから強く言いたい、「自分はただじゃない」と。

この記事は、長年信じてきた「nanacoポイント戦法」を手放し、「お金を減らさない」から「自分をすり減らさない」生き方へ舵を切った、50代の本音の記録です。


nanacoポイント戦法を信じていた日々──”やってやった感”の裏側で失っていたもの

毎年届く固定資産税の納付書。
「どうせ払うなら、少しでも取り返してやろう」。
そう思って、僕はせっせとnanacoにチャージし、コンビニで支払いを続けてきました。

チャージの手間、残高確認の手間、期限を気にするという”脳のリソース”。
わずかなポイントを得るたび、僕は“やってやった感”に浸っていました。
「よっしゃ、50円ゲットや」と、まるで小さな勝利を収めたかのような気分になってたんです。

でも現実はこうです。

  • チャージ上限を気にする──5万円ずつしかチャージできへんから、何回かに分けて作業
  • チャージ→支払い→残高確認の段取り──毎回これを忘れんように頭の片隅に置いとく
  • 支払い自体はポイント対象外──チャージの時だけやから、ややこしい
  • 付与条件の確認・管理──カードの種類や変更があると、またイチから調べ直し

気づけば、税金を払うために“脳”をフル稼働していた。
それは、節約ではなく消耗でした。

数十円のために、頭の中に「やらなあかんこと」がずっと居座り続ける。
それって、本当に”得”なんやろうか?

僕は50代になって、ふとそのことに気づいてしもうたんです。


相模原市・固定資産税の支払い方法を比較(感情も含めて)

支払い方法を冷静に比較してみると、こんな感じです。

支払い方法手数料ポイント手間コメント(感情も)得られるもの
クレジットカード払い約700〜800円約1%手数料とほぼ相殺。見た目ほど得ではないオンライン完結の安心
nanacoチャージ+支払い0(※チャージ時のみ付与)約0.5%手間の割にリターン小。**”やってやった感”**との別れが必要自己満足(感情コスト大)
現金払い(窓口・郵便局)00並ぶ時間も、移動時間も”自分のコスト”「行った感」だけ
口座振替(自動引き落とし)00最低考えなくていい = 最も合理的心の平和・思考の余白

比べれば比べるほど、最適解は口座振替

これは”節約術”というより、人生の効率化です。
そして、50代からは特に、この「心の平和」と「思考の余白」が何よりも貴重なんです。


自分の時間単価を可視化する──”時給100円”の正体

ある日、僕は紙とペンを取り出して、自分の”時給”を計算してみました。

項目内容
得られるポイント約50円(チャージ0.5%想定)
使う時間約30分(チャージ・確認・支払い・記録)
自分の時給(仮定)約2,000円/時
実質時給100円/時
結論「時給100円の作業」に、50代の貴重な30分を使っている

この計算結果を見たとき、正直ゾッとしました。

自分を時給100円で働かせてるんか、僕は。

しかもこの30分、ただ消えるだけやなくて、他のことに使えたはずの時間なんです。

この30分でできたかもしれないこと:

  • 妻とコーヒーをゆっくり飲む
  • もみじ(柴犬)を10分長く撫でる
  • ブログの1段落を書き進める
  • ぼーっと空を眺めて、何も考えずリラックスする

失っていたのは「お金」ではなく、人生の満足度でした。

そして何より、「また今月もやらなあかん」というストレスを毎月抱え続けてきたことに気づきました。
それ自体が、心のリソースを奪い続けてたんです。


「お金を守る」から「脳と時間を守る」へ──50代で変わった節約の主役

感情: 税金をそのまま払うのは、なんか悔しい。
理屈: 数十円のために、思考の余白と時間を削るのは割に合わない。

この2つの間で、僕はずっと揺れてきました。

でも50代になってはっきりしたのは、節約の主役が変わるということ。

20代、30代は「お金がない」から節約する。
40代は「お金を増やしたい」から節約する。
でも50代は、「自分の残り時間が見えてきた」から節約の意味が変わるんです。

これからは、「お金を守る」ではなく、「脳と時間を守る」
これが50代からの節約の主役です。

お金は、また稼げる。
でも時間は、もう戻ってこない。
脳のリソースも、使えば使うほど疲弊していく。

だから僕は、こう決めました。

“自分はただじゃない”──時間にも、脳にも、価値がある。

50円のために、自分を安売りするのはもうやめよう。


僕がnanacoを手放す理由──管理・リスク・そして自由

なんでnanacoを手放すのか。理由は3つあります。

管理が面倒:

チャージ日・残高・期限…「覚え続ける」こと自体がストレス。
カレンダーにメモして、スマホにリマインダー入れて、それでも忘れそうになる。
覚え続けるって、それ自体が労働やん。

情報リスク:

カードや口座が増えるほど、漏えい・紛失の裾野が広がる。
「あれ、このカード最後に使ったんいつやっけ?」
「パスワード何やったっけ?」
こういう小さな不安が、積もり積もってストレスになる。
持てば持つほど、守るものが増える。

コスパ不成立:

努力の割に、得るものが小さい(そして”失うもの”が大きい)。
50円のために30分使うって、どう考えても割に合わん。
しかもその30分、ほんまは家族や自分のために使えた時間です。

だから僕は、nanacoカードを解約します。
ついでに、使っていないクレジットカードや銀行口座も整理します。

持たない = 考えごとが減る = 心が軽くなる。

これは、”節約”というより、人生の身軽化やと思ってます。


「脱・消耗」のための具体策──今日からできる小さな引き算

nanacoを手放すだけやなく、僕は他にもいろんな”引き算”を始めました。
「脱・消耗」のための、小さな習慣です。

考えるコストを減らす

サブスクの棚卸し: 「見ていない」「使っていない」を解約。
出費と手間が同時に減る。毎月の請求を見るたびに「あ、これ使ってへんな」と罪悪感を感じるのも、立派なストレスです。

僕は、3つのサブスクを解約しました。
年間で約2万円浮いたけど、それより大きかったのは「管理する項目が減った」こと。

探すコストを減らす

服の”制服化”、キッチンやデスクの”定位置化”。
微細な判断回数を削減。

「今日何着よう」「あのペンどこやったっけ」──こういう小さな判断が、1日に何十回も脳のリソースを奪ってるんです。
だから僕は、服を5パターンくらいに絞って、デスクの上も必要最低限にしました。

探す時間 = 人生のロス。
そう思ったら、整理せずにはおられへんくなりました。

手続きのコストを減らす

役所・税金関連は極力オンライン。移動・待ち時間をゼロに。

もう窓口には行かない。行列にも並ばない。
オンラインで完結できるものは、全部オンラインに切り替えました。

これは”節約術”ではなく、思考の余白を取り戻す投資。

50代になると、「体力」よりも「気力」が先に減っていくのを実感します。
だからこそ、無駄な消耗を避けることが、何より大事なんです。


50代からは、”持たない生き方”で気持ちよく泳ぐ

「足し算」から「引き算」へ。
「もったいない」から「心地いい」へ。
「所有」から「整理」へ。

これが、50代の僕が選んだ生き方です。

余計なカードを手放し、いらない口座を閉じ、考えごとを減らす。
それだけで、管理はラクに、リスクは小さく、心は軽くなる。

口座振替(自動引き落とし)に切り替えれば、”考えない安心”まで手に入る。

税金の支払いを忘れる心配もなく、毎月のルーティンから「支払い作業」という項目が消える。
これがどれだけ心地いいか、やってみて初めてわかりました。

20代の頃は「もっと持ちたい」と思ってた。
30代は「もっと稼ぎたい」と思ってた。
40代は「もっと増やしたい」と思ってた。
でも50代の今は、「もっと減らしたい」。

持ち物、やるべきこと、考えごと。
全部減らして、本当に大切なものだけに囲まれて生きたい。

nanacoを手放すのは、単なる「節約術の卒業」やない。
「自分の人生を、自分で選び直す」という、50代の決断なんです。


まとめ──節約とは「お金を減らさないこと」ではなく「自分をすり減らさないこと」

お金の節約より、時間・脳・手間の節約のほうが価値があると思うようになった。
それは、人生の満足度に直結するからやと思う。

nanacoで得る数十円は、人生の満足度と引き換えにするには小さすぎた。

口座振替で自動化し、思考の余白を取り戻す。
余計なカード/使わない口座を整理して、管理しない自由を手に入れる。

僕たちは”ただ”じゃない。

その時間で、もっと豊かな50代をつくっていきませんか。
お金を守るんやなくて、自分を守る。
それが、これからの僕の生き方やと思います。

もしあなたも「なんか疲れてるな」と感じてるなら、一度立ち止まって考えてみてください。

その節約、ほんまに”得”してますか?

僕は、nanacoを手放して初めて、本当の意味で”得”をした気がしてます。


🎯 今日からできる「脱・時給100円の作業」3ステップ

1️⃣ 一番めんどくさい手続きを1つ書き出す。
紙でもスマホでも、とにかく書き出してみてください。「あー、これやなぁ」と思うやつ。

2️⃣ それを「自動化」するか、「やめる」か決める。
自動化できるなら口座振替やオンライン手続きへ。やめられるなら、今すぐやめる。

3️⃣ nanacoカードを引き出しから出す → 今週中に解約方法を確認 → 来月の支払いは口座振替へ。
実際に手を動かすことで、人生が変わり始めます。

小さな一歩が、大きな余白を生む。
一緒に、“時給100円”の人生から卒業しましょう。

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