風雨に耐えた身体、炊き込みご飯に満たされた心。これが50代の登山や!
📖 読了目安:10分位
👣 この記事をおすすめしたい人
🏔 50代で「まだ登れるんかな?」と感じている登山者
🍱 山小屋ごはんを目的に登る人・みやま山荘が気になる人
☔ ワークマンのレインウェアの実力を知りたい人
💪 体力・気力の衰えを感じつつ、再び挑戦したい人
🌿 “味わう登山”を楽しみたい人
☀️今回のミッション:4つの目的
- 食事で評判の「丹沢山山荘(みやま山荘)」のご飯を味わいたい
- ワークマンの新作「XShelter(エックスシェルター)超透湿レインジャケット(オレンジ)」の実力を試したい
- 50代のおじさんは、まだ山に登れるんか?
大倉から塔ノ岳、丹沢山まで片道12.2km。往復約24.4kmの道のり。
「本当に登りきれるのか?もう若くないんやぞ…」という不安を抱えながらの挑戦。
結果は、身体はガタガタになりながらも、2日間かけてなんとか完登。- 登山で最も危険なのは下山。
足元が甘くなると転倒のリスクが高まる。踵から着地すると滑りやすいため、つま先着地を意識するのが安全のコツ。
これは僕の経験からの教訓です。
行程データ:数字が語る“修行とご褒美”の二日間






【1日目】登り(大倉 → 塔ノ岳 → 丹沢山)
8:55スタート → 14:36ゴール(約5時間40分)
標高差:約1,200m(大倉290m → 丹沢山1,567m)
| 区間 | 所要時間 | 距離目安 | ペース | 状況 |
| 大倉 → 見晴茶屋 | 約1時間 | 約2.3km | 2.3km/h | 標高差少・まだ脚に余裕あり |
| 見晴茶屋 → 花立山荘 | 約2時間30分 | 約3.9km | 1.5km/h | 雨・霧・強風、急登エリアに突入 |
| 花立山荘 → 塔ノ岳 | 約50分 | 約0.8km | 1.0km/h | 最急登区間・強風でペースダウン |
| 塔ノ岳 → 丹沢山 | 約1時間20分 | 約3.2km | 2.4km/h | 稜線歩きだが風が強く消耗 |
⏱ 平均登高ペース:約1.8km/h
雨・強風・濃霧という悪条件の中でもペースを維持し、休憩を最小限に抑えて登りきった。
特に「花立〜塔ノ岳」の急登で粘れたのは、自分でも意外やった。
【2日目】下り(丹沢山 → 塔ノ岳 → 大倉)
6:05スタート → 10:49ゴール(約4時間45分)
🌤 天候:雨上がりの快晴
| 区間 | 所要時間 | 距離目安 | ペース | 状況 |
| 丹沢山 → 塔ノ岳 | 約1時間15分 | 約3.2km | 2.6km/h | 快適な稜線歩き、視界良好 |
| 塔ノ岳 → 大倉 | 約3時間15分 | 約7.0km | 2.1km/h | 下り基調、慎重に歩行 |
⏱ 平均下降ペース:約2.3km/h
前日の疲労が残る中でも快適な下山。
ただし下りでは油断禁物。一歩間違えれば滑落もある。
「スピードより安定」を最優先に、つま先着地を意識して歩いた。
【総合比較】
| 要素 | 1日目(登り) | 2日目(下り) |
| 天気 | 雨・濃霧・強風 | 晴れ・視界良好 |
| 体力消耗 | 高(修行のような登り) | 中(心地よい疲労) |
| ペース | 慎重・やや遅め | 安定・快適 |
| 心理的印象 | 無我の境地・耐える時間 | ご褒美の時間・達成感 |
数字だけ見ても、まるで“修行と解放”のような二日間。
自分で言うのもなんだけど、50代の登山としては、安全で無理のない理想的なモデルケースやったと思う。
雨と風の中へ──“修行登山”のはじまり


今回の登山、最大の動機は「みやま山荘のご飯」です。
丹沢には何度か日帰りで登ったことがあるんですが、泊まりは今回が初めて。
「山小屋の食事がうまいらしい」という噂をずっと前から聞いていて、気になっていた。
一週間前の天気予報では晴れマーク。「よし、これはチャンスだ!」と予約を入れた。
ところが当日は小雨。しかも風が強い。
正直、予約していなければ中止していたと思う。
でも、せっかく予約したので、「まぁ、大丈夫やろう」と腹をくくって登ることにした。
山の上の方はさらに風が強く、視界も悪く、もはや修行のような状態。
それでも「昨日買ったワークマンのレインウェアの性能を確かめる絶好の機会や!」と思えば、悪くない。
※動画はこちらです。↓
🎥 YouTube動画A(雨と風の塔ノ岳──静寂の中で聴いた山の声)
🎥 YouTube動画B(風音と雨音の稜線──塔ノ岳から丹沢山へ)
🎥 YouTube動画B part2(塔ノ岳から丹沢山へ──風と雨の稜線を歩く)
ワークマン「XShelter」超透湿レインジャケット──本気のレビュー

👉 ワークマン「エックスシェルター超透湿レインジャケット」公式ページはこちら
👉 ワークマン公式『XShelter(エックスシェルター)』― 着る断熱材シリーズの紹介ページはこちら
登山でも通勤でも、頼れる一枚がここにある。
10年以上愛用していたモンベルのレインウェアは、もう水が染みてくるようになっていた。
それに比べて今回購入したワークマンの新作は、ほとんど濡れない。税込6,000台円とは思えないクオリティ。
🔍 素材の特徴
ワークマンが独自開発した高機能素材「XShelter(エックスシェルター)」は、
断熱と気化冷却という2つの科学的アプローチで衣服内環境を快適に保つのが最大の特徴らしい。
第三者機関の試験では、一般衣類と比較して最大9℃の冷却効果を記録している。
さらに、14種類の暑熱軽減機能を搭載し、透湿度70,000g/m²・24h/耐水圧10,000mmという高スペックのようです。
| 特徴カテゴリ | 内容 |
| 断熱効果 | 特殊ポリエステル糸で外部熱を遮断 |
| 遮熱・UVカット | UPF50+、日傘同等の遮熱性能 |
| 近赤外線遮へい | 肌への熱ストレス・日焼けを軽減 |
| 気化熱冷却 | 汗を拡散し、蒸発時の冷却で体感温度を下げる |
| 通気構造 | 背中・脇にベンチレーション配置 |
| 軽量・可動性 | 長時間の行動でも疲れにくい |
🌧️ 雨中での実感
花立山荘から塔ノ岳への最急登では心臓がバクバクし、普段僕は余り汗はかかないけど、それでも汗がでた。
内側は余りベタつかず、汗冷えも来なかった。
10年前のウェアなら、登り切った時点で内側までぐっしょり濡れていたと思う。多分雨で染みていたと思うし。
XShelterは思っていた以上に違いを見せてくれたと思う。
視認性の高いオレンジ色も安全面で優秀でいいと思った。
” 50代登山者にぴったりの安心ウェアや!”
ようやく山荘へ──まずは一人乾杯



長い登りを終えて、ようやく「みやま山荘」に到着。
久しぶりの登山ということもあって、もうヘトヘト。ザックを下ろした瞬間、足がプルプル震えていた。(まるで、生まれたての鹿のようや…。おっさんが子鹿になった瞬間.)
でも今日は”ご褒美”が待っている。持参したサワーを取り出し、山荘前のテーブルでひとり乾杯。
「ぷはぁ〜…染みるなぁ。」
雨の中を登ってきた分、この一杯が格別だった。
宿泊者は僕を含めてたった2人。知らないおじさんと僕。
お互い気を使わず、それぞれ自由に過ごす。
僕はというと、山小屋で買ったビール500mlを3本あけて、
撮ってきたYouTube動画を見ながらのんびり過ごしていた。
“雨と静寂の中で飲む一杯”──この瞬間のために登ったのかもしれない。
👉 山荘の部屋のようすはこちら
🎥 みやま山荘の部屋です。
夕食──これが噂のみやま山荘の味!

夕食:肉のタレ焼き/ナメコと昆布の和え物/おひたし/味噌汁/小鉢/デザート
最初は見ず知らずのおじさんと二人きりで、ちょっと気まずい雰囲気。
箸の音と味噌汁をすする音だけが響く。
「今日は風、すごかったですね。」
「ほんとにね。でも、こういう日も悪くないよ。人が少ないしね。人が多い所余り好きじゃないんだよ。」
(そういえば嫁も余り人がいない所好んでいくよな〜)
と思いながら、そこから段々とおじさんと打ち解けて会話が弾んだ。
(山小屋だと、何となく話せるもんやな〜)
食事のせいもあるけど、なんかホッコリした気持ちになった。
料理はどれも丁寧で、素朴ながら深みがある。
甘辛いタレの香りが疲れた体に染み渡る。
おじさん曰く「日によっては焼肉や鍋の日もある」とのこと。
「うわ、鍋の日に当たりたかったな〜」と思いながら完食。
酔いも回ってきて、正直その後の記憶はあまりない。
おじさんと軽く挨拶をして、それぞれの寝床へ。
腹も満たされ、疲れもあって、すぐに熟睡した。
早朝──ブルーモーメントの朝

夜明け前。外に出ると、青と白が溶け合う幻想的な空。
静けさに包まれた山頂は、まるで別世界だった。
「これやから山はええやん!」
朝の冷気が気持ちいい。荷物を整理しながら朝食を待つ。
👉 夜明け前の静けさを映した動画はこちらです。
🎥 YouTube動画C(みやま山荘・夜明け前の青)
朝食──炊き込みご飯がうますぎて3杯おかわり!

朝食:炊き込みご飯/卵焼き/ひじきの和え物/ほうれん草のおひたし/漬物
人参・椎茸・油揚げの香りがふわっと立ち、米が一粒一粒ほどける。
“山小屋で食べるご飯”は、なぜこんなにうまいのか。
気づけば3杯おかわり。
おじさんは「鍋割山経由で下る」と言い、僕は塔ノ岳経由で下山へ。
短い出会いだったが、温かい朝の別れだった。
2日目:雨上がりの絶景と偶然の再会


空気が澄み、富士山も駿河湾も江の島も見渡せる快晴。
「昨日あきらめずに登ってよかった。」
心からそう思った。
下山途中、鍋割山分岐で昨日のおじさんと再会。
「おお、また会いましたね!」
笑顔で別れたその瞬間、登山の醍醐味は“出会い”かもしれないと思った。
👉 雨と風を越えた先の360°の絶景を動画でどうぞ。
🎥 YouTube動画D(雨と風の果てに──塔ノ岳で見た、360°の絶景)
大倉到着──足はガタガタ、心は満タン


無事下山。車に戻って着替えを済ませ、昨日の朝に作ったおにぎりを食べる。
「大丈夫かな?」と思いながらも、腹が減って結局完食。
足腰はガタガタ。でも、心は満タン。久しぶりの山行、やっぱり最高やった。
あとがき:やっぱり一泊はいい
「まだ登れるな、俺。」
そう実感した。
日帰り登山とはまるで違う。
山は泊まると“物語”になる。
雨の登り、山荘のご飯、朝の静けさ、快晴の下山。
50代になって、登るだけじゃなく“味わう登山”を楽しめるようになった気がする。
⛰️ みやま山荘のスタッフの方々、そして一晩を共にした“知らないおじさん”に感謝。
雨の中でも心あたたまる二日間になりました。
🙇♀️ありがとうございました。
(完)
※山小屋の食事内容・料金は季節や日程により変わる場合があります。
※悪天候時は無理をせず撤退を。安全第一で登山を楽しみましょう。
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