この記事では、アニメ『その着せ替え人形は恋をする』のオープニングテーマから始まった“スピラ・スピカ”との出会いをきっかけに、自分自身の過去、息子の進路、そして「好きなことに向き合うこと」について考えたことを綴っています。
団塊ジュニア世代として、現実を優先してきた人生を振り返りながら、今あらためて“好き”と向き合うことの意味を静かに問いかけるエッセイです。
好きなことを諦めた人、あるいは今から挑戦してみたい人に、そっと届けばうれしいです。
This is a quiet essay about rediscovering passion in your 50s, inspired by a random anime moment. If you’ve ever wondered if it’s too late to start over—maybe this story is for you.

どうやらアニメ『その着せ替え人形は恋をする』の新しいオープニングテーマを歌っているらしい。
アニメのことも、曲のことも、正直まったく知らなかった。
でも、そこから思いがけず、
自分の過去や、息子の姿、そして今の自分にまで想いがつながっていった。
📘 English reflection:
I had never heard of “Spira Spica” before.
But something about that name stayed with me.
What started as a random curiosity turned into a quiet moment of reflection—
about my past, my family, and the dreams we dare to follow.
「好きなことに向き合う物語」やと? “A story about facing what you love?” Seriously?
アニメのあらすじを見てみると、
雛人形の「頭(かしら)」を作る男子高校生と、コスプレが好きなギャルの女の子。
まったく接点のなさそうな2人が、「好きなこと」をきっかけに繋がっていく物語らしい。
……へえ、なんか、思ってたより真面目なテーマやん。
「好きなことに本気で向き合ってる」
「他人の“好き”をバカにせず、認め合ってる」
そんな世界観に、ちょっと胸が熱くなった。
📘 English reflection:
A boy making doll heads. A girl who loves cosplay.
Two people from different worlds, united by passion.
It’s not just about romance—it’s about being seen, understood, and accepted for who you really are.
僕の子どもが「美大に行きたい」と言ったときのこと The Moment My Son Said, “I Want to Go to Art School”
そういえば――
うちの子も、高校生のときに「美大に行きたい」って言い出した。
正直、びっくりした。
「美術で飯食っていけるんか?」って、内心めちゃくちゃ不安やった。
本音を言えば、けっこう反対してた。
でも、妻がこう言ったんや。
「好きなこと、やらせてあげたら?」
その言葉に背中を押されて、渋々やけど見守ることにした。
そして今――
息子はゲーム会社にデザイナーとして就職している。
📘 English reflection:
When my son said he wanted to go to art school, I froze.
I didn’t know if that dream could lead to something real.
But my wife believed in him, and I learned to trust that belief too.
Now, he’s doing what he loves—for a living. That’s something powerful.
あの頃、「好きなことを一生懸命やる」って、怖かった Back Then, Pursuing What You Loved Was Scary
僕らが就職する頃は、ちょうどバブルが崩壊した後。
「団塊ジュニア世代」と呼ばれて、とにかく人が多くて、競争も激しかった。
就職氷河期。
大学を出ても仕事がない、内定ゼロ、なんて言葉がニュースで飛び交ってた。
そんな時代に、「好きなことを仕事にしたい」なんて、
ある意味“甘え”に聞こえる空気やった。
現実を見ろ、将来を考えろ、生活していけるのか――
そういう声ばかりが大きくて、本当の“やりたいこと”は心の奥に押し込んだ。
いや、正直に言えば、僕には「やりたいこと」そのものが見つからんかった。
ただ、なんとなく流されるように、無難な道を歩いた気がする。
夢とか希望とか言う前に、とにかく「安定」が最優先やった。
📘 English reflection:
We were told that dreams were a luxury.
Our job was to survive, to be practical, to not fall behind.
In a world full of uncertainty, following your heart felt dangerous.
So many of us didn’t. I didn’t.
息子の背中を見て、少しだけ羨ましくなった Watching My Son, I Felt a Quiet Envy

そんな僕から見たら、
「美大に行く」と自分の道を決めた息子は、少し眩しかった。
不安はあったけど、ちゃんと努力して、結果を出して、
今はゲームの世界で、毎日“好き”と向き合いながら仕事をしている。
僕があの頃できなかった「好きに飛び込む」ってことを、
あの子は迷いながらもちゃんとやってのけた。
それが、素直にうれしくて、
そして――ちょっとだけ、羨ましかった。
📘 English reflection:
He took risks I was too afraid to take.
He chose passion over safety.
And when I see him now—growing, creating, thriving—I feel something between admiration and quiet regret.
今、僕は“好きなこと”と向き合えているだろうか? Am I Facing What I Truly Love—Even Now?
50代になった今、
ふと自分に問いかけたくなることがある。
「今の自分は、何が好きなんやろう?」
「何かに夢中になれてるやろうか?」
もし、今からでも“好き”を見つけられるなら、
小さくてもいいから、そこに向かって歩いてみたいと思うようになった。
息子のおかげで――
僕も少しだけ、「好きに向き合ってみようかな」って思えた。
📘 English reflection:
In your 50s, you start thinking about what really matters.
Maybe it’s not too late to chase something new.
Not to prove anything. Not for success.
But just to remember what it feels like to care deeply about something.
おわりに:今日の“ときめき”が、誰かの背中を押せたなら Final Thoughts: If Today’s Little Spark Reached Someone’s Heart

最初はただのトレンドやった。
スピラ・スピカという名前も、着せ恋というアニメも、まったく知らなかった。
でも、そこにふれて、
自分の過去を思い出し、子どもの姿を重ね、
今の自分にそっと問いかけるような時間になった。
「好きなことって、怖い。でも、向き合うことで何かが変わるかもしれない」
そんなことを、朝の静かな時間に思っていた。
このブログをここまで読んでくれた人の中にも、
「好きなことを仕事にできなかった」とか、
「やりたかったけど諦めた」っていう想いを、
どこかに抱えている人がいるかもしれない。
そんな人に、今日の僕の“ときめき”が届けばうれしい。
たとえ何かを始めるのが遅かったとしても、
たとえ道が遠回りやったとしても――
好きなことに向き合おうとする気持ちって、
きっと何歳からでも、尊いものなんやと思う。
僕は今、この歳になって初めて、
そうやって生きてみたいと思い始めている。
もし、この記事を読んで
「ちょっとだけやってみようかな」って思えた人がいたら、
それが今日の僕の、いちばんうれしい“貢献”です。
📘 English reflection:
This wasn’t meant to be advice. Just a small story from someone who’s still learning.
But if it gave you even a little courage—to revisit a dream, or to start something new—
then maybe this quiet morning meant more than I thought.
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